芸達者なチャ・スンウォン−『ぼくらの落第先生』

こういうのは、予定調和な世界なので、ストーリーには別にいうべきことはない。しみじみと心温まりたい方にお勧め。
主役のチャ・スンウォンが、思ったよりずっと芸達者。ドラマ「ボディガード」を見たときは、そんなに感心しなかったのだが、長身の男性にありがちな、なで肩と猫背に哀愁がただよってました。スーダラというよりもっとひどい、悪徳教師である部分と、病気の親を心配し、心に傷を持ったひとりの男性である部分が、無理なく同居していて、説得力があった。
それにしても、脇の大人たち、そしてなにより子供たちがみんなうまい! あちこちのドラマや映画で脇役として出ているおなじみの顔がいくつも。一癖も二癖もある名バイプレイヤーたちが、田舎の素朴な人々を、嫌味なく演じている。
だが、韓国の小学校にからむ話を見ると、体罰がひどいので、いつもうんざりしてしまう。そのうえ、「袖の下」だとか。これって、現代の話だよね? ちなみにふくらはぎを細い棒で打つというのは、伝統的な体罰の方法で、「チャングム」にもそういう場面があった。痛そうだ。