『ビギン・ザ・ビギン 1』

坂田靖子セレクション (第14巻)』ISBN:426701647X
ビギン島という南の島に住み着いたイラストレイター、マウント・シーサイト氏の生活。
この島にもとからいるふたりの人間は、外見はそっくりなのだが、性別も不明だし、兄弟(姉妹)なのだか、夫婦なのだかも不明。あとはミイラ男やら海の神様やら、みょーなものがぞろぞろと出てきて、不思議な事件が次々と起こる。
ほしいものは「願いの入り江」に行くと、自動的に流れ着いている、という天国のような島なのだが、なぜかシーサイトくんは仕事をしているし、締切りもあるらしいし、編集者らしき人物が作品を取りに来て、遅れた言い訳などをしている。
不思議な南の島が、文明社会と完全に切れていない、というのが、この作品のひとつの特色なのだが、若干すわりが悪いような気もする。しかし、十分に楽しめた。というか、読んでいる間、つい声に出してけらけらと笑ってしまい、夫に白い目で見られた。