どのようなカテゴリーで噂されるか

よっぱらってるといいつつ、まだ書きます。
たとえば、わたしがなにかしでかして、人々の口の端にのぼるとする。こういうときに、固有名詞じゃなくて、わたしという人物を表現しようとすると、どのような言葉が出てくるか。「主婦」「宇都宮在住の女性(40)」「社会保険労務士」「在日三世」「朝鮮人」「韓国人」「二児の母」「バツイチ」などなど、まあなんでもいいのだが、その内容は、当然語られている話によって規定される。要するに、他人に危害を加える行動について「朝鮮人」というカテゴリーでくくられること自体が、迫害へのひとつの端緒となりうる。「40歳女性が井戸に毒を投げ込んだ」といわれないのはなぜか。「危険な社会保険労務士」といわれないのはなぜか。

" 朝鮮人が井戸に毒を入れたという噂が広まったら、当然のような顔をして朝鮮人を街から追い出すだろう " と徳保氏は書いているが、私が思うに、朝鮮人が井戸に毒を入れたのが事実だったとしても、このような迫害的状況は起きえないように思う、現在の日本では。おそらく犯人は淡々と逮捕され、小さな記事が載るだけか、噂の域を超えないのであれば、井戸から水を飲まないようになるだけで、朝鮮人を排除しようという状況には至らないように思われる。或いは、噂は、何処ともなく否定され、立ち消えになるように思われてならない。
カナかな団の躁鬱「スカラー波は、ベクトル波状攻撃」

いや、わたしもそうだったらどんなにいいかと思うが、「思われてならない」だけで根拠が書いてないんじゃ、あまり慰めにならない。