ひさしぶりのわくわく感−『西の善き魔女 1』

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

以前から評判は聞いていたのだが、文庫になっているのを書店で見かけたので買ってみた。この作者の本は、『空色勾玉』を読んだことがあって、悪くはないけど、続きを読みたいほどでもない、という感想だったので、そんなに期待はしていなかった。
いきなりお城で舞踏会である。15歳でデビューである。貴種流離譚なのである。むかしなつかし、少女マンガの世界か、と思ったら、これがどうして、キャラクターが生きていることといったら。初期のグイン・サーガを読んだときのようなわくわく感を、ひさしぶりに味わった。
やんごとなき姫君が、実は腐女子であった、なんてくすぐりもいいねぇ。
解説は坂田靖子