オタクへの救い−『スクール・オブ・ロック』

スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
ジャック・ブラックの暑苦しさ全開。息子たちといっしょに見たのだが、とくに高校生に大うけであった。
ストーリーは予定調和的に進んでいき、予想を裏切る展開はほとんどない。だが、見ていてとても楽しい。いっしょに歌いたくなる。
ロックが好きだというだけがとりえ? で、人格的にも経済的にも破綻寸前という男が、ニセ教師になると、なぜか子供たちの自尊心をきちんと尊重して、ロックバンドという目的のために、クラス全員が夢中になり、自分から動くように、うまく誘導していく。もちろん全員がバンドのメンバーになれるわけはないから、裏方の仕事に回る子供も出てくるのだが、スタッフあってこそのバンド、ということを何度も強調して、それぞれの実力を引き出していく。いくら子供相手とはいえ、これだけ対人関係をコントロールできる人間が、こんなダメダメな境遇にいるわけないだろう、と思うのだが、これはほら、『ギャラクシー・クエスト』のロック版なんだよね。現実的なことにはまったく役に立たないオタクでも、それなりの場を与えれば、ちゃんと人並み以上のことができるんだよ、という。
ジョーン・キューザックの校長先生がキュートだった。