惹句ほど悲惨ではない−『最悪のはじまり』

ここのところ子供の本ばかり読んでいるが、こんなものにも手を出してみた。昨年映画になった話題作。ハリー・ポッターより対象年齢が低い感じ。これならうちの小学2年生でも読めそうだ。
主人公の三姉弟*1のキャラクターもおもしろいし、筋立ても悪くないのだが、大人の読者には、作者がしょっちゅう顔を出して、むずかしい言葉の解説をするのがうっとおしい。
「不幸のてんこもり」が売りのようだが、きょうだいがとても仲がよいので、惹句ほど悲惨ではない。ふりかかる困難を子供たちの知恵と勇気で克服していく、という昔ながらの物語である。

*1:本の何度も出てくる言葉なんだが、「さんしていまい」と読ませるんだろうか? 日本語としてこなれてない感じ。