チャーリーとチョコレート工場

MOVIX のポイントがたまったので、招待券で鑑賞。ポップコーンつきのチケットで、2ヶ月の期間があるので、ポップコーン券は次に子供たちと行ったときに使おうかな、と思ったのだが、誘惑に負けてつい食べちゃった。でも、ひとりで食べるとあんまりおいしくない。
映画のほうは、冒頭の工場の内部から外観、ウォンカ印のトラック、チャーリーの住む傾いた家、などの絵を見るだけで、わくわく。あとのほうで、ウォンカマークの赤い自転車が出てくるのだが、あれいいなー。
いくつかのエピソードを付け足しただけで、大枠は原作どおり。あのウンパ・ルンパのへんな歌もすべて原作にあるんだよね。チャーリー以外の子供たちの辿る運命も忠実に作られている。
ナルニア国物語」の公開ももうすぐだが、今の技術だと、ほんとうにこういう長く読まれてきたファンタジーを、納得いく形で視覚化することができるんだよね。これがいいことなのか、悪いことなのかはよくわからないが。
原作では、ウィリー・ウォンカは、まるでチョコの妖精みたいで、ほとんど人間味の感じられないキャラクターだったのだが、ジョニー・デップの描き出したウォンカ氏は、白塗りでわけわからん衣装と髪形、気持ち悪い裏声の笑い声、と、フリーク性を強調しつつ、感情の部分もきちんと表現している。
彼が人間にほとんど興味がなく、とくに子供は嫌い、「両親」という単語を発音しようとしただけで、吐き気がする、という演出を、父との葛藤という原作にないエピソードで根拠付けるのだが、このへんの臭さがファンタジーにうまくとけあっていてよかった。
何十年ぶりかで生まれ育った父の家に行ってみると、街がまったくなくなっていて、生家だけがぽつんと残っている。これで、ウィリーの帰りを待って父が引っ越さなかったのがわかる。そして、部屋にはウィリーの活躍を報じる新聞のスクラップ。でも、実際顔を見ても息子だとはわからない。歯科医である父が、口の中を見てはじめて息子だと認識するのがおかしい。
前作の『ビッグ・フィッシュ』でも、父子の関係が主題になっていたが、この映画でも、母は不在である。
ビッグ・フィッシュ』といえば、魔女役だったヘレナ・ボナム=カーターが、チャーリーの母親役で出ていた。
しかし、ウンパ・ルンパは強烈だわ。夢に出そうだ。