このイスじゃ無理−『酔画仙』

酔画仙』が10日まで宇都宮テアトルでやっている、と気づいたのは数日前。イム・グォンテク作品だし、チェ・ミンシク主演で、アン・ソンギ先生も出てるとなると、せっかく宇都宮でやるんだったら、やっぱり大画面で見ておかないと、と、出かけたのはきのうである。
結論から言うと、固いイスと傾斜のない床の、昔ながらの映画館では、2時間近い作品を見るのは、もう無理。平日の午前中とあって、客はたったの3人だったので、思いっきりだらしない姿勢で見ていたが、それでも終わるころには首が痛く、頭痛がしてきた。
それにしても、イム・グォンテク印の美しい映像が、どうも絵葉書みたいに安っぽく見えたのはなぜだろう。エピソードも細切れで、韓国近代史のお勉強にはいいかもしれないが、感情のうねりというものを、いっさい拒否するような編集である。
チェ・ミンシクは、顔も体も、たるみすぎ。放蕩を尽くしたという人物像だからそれでいいのかもしれないが、無頼というより、むさくるしいとしか見えなかった。
アン・ソンギの老けメイクはひどかった。墨でシワをかくなよ。。。
見る価値無し、とまではいわないが、もっと快適な劇場で見たら、逆に寝てしまうかも。